2011-01-01から1年間の記事一覧

スパリゾートハワイアンを訪れて

日本にあるハワイといえば、いわき市にある「スパリゾートハワイアン」だ。常夏の島が福島にある。その絶対的な違和感が好きであった。 いまは、先の大震災でダメージを受けて工事中である。 ここには是非、がんばって繁盛してもらいたいものだ。炭鉱の灯が…

疾走する哲学者 中井正一

岩波文庫『中井正一評論集』の長田弘のあとがきの締めくくりが見事だ。 1952年没。死は早すぎたが、言うべきことを、中井正一はすべて言っていて、その人生は未完の印象を残さない。 最後の京都学派の一人である中井正一は50代半ばで逝った。戦前は治安…

草叢のダイアモンド

澁澤龍彦が密かに閉じ込めておいた愛惜の短編がフォルヌレの『草叢のダイアモンド』 屍と愛と蛍の三位一体。この詩人フォルヌレの残した題名「詩でも散文でもない水蒸気」だ。 白い顔をした黒い男を装った、奇人文学者は、その骨すらも散逸した。いやはや言…

盆踊りの夜

逝きし良き時代の長野県阿南町の盆踊りの清楚なヒトのスナップショット。 昭和の昔の忘れられた、でも、忘れえぬ一枚というところか。 踊り念仏 (平凡社選書)作者: 五来重出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1988/03/01メディア: 単行本 クリック: 28回この商品…

放射能とともに歩む日本

今までも、これからも放射能と隣接して日本は生き残りを図らねばならない。 戦後、哲学者の森有正のもとで学ぶフランスの留学生が、ある日吐き捨てるように 「日本には、もう一度原爆が落ちるでしょう」と語ったという象徴的なエピソードがある。 ヒロシマ・…

SFの永遠の青春モノ

SFの青春モノ 日本で言えば『時をかける少女』(筒井康隆)に対応する海外の青春モノSFでいいものということで一筆ブログを書きます。 青春っていうのはSFがよく似合うのです。 なんて云うか、青春もSFもどちらも永遠というものに気分がつながっているん…

若者層への圧制

つまるところ英国の暴動は、ジャスミン革命と同じポジションにあるはずが、ただの暴力の連鎖、政治的主張が伴わない暴発に終わったということではあるまいか。 いずれの国家においても若者層は政治的弱者にされ、経済的不利な状況に閉じ込められている。福祉…

リミックスのあるミュージシャン

Girl talk's Remix 典型的なリミックスのミュージシャン、ガールズトーク。彼の[Let it Out]には不思議な悲愴感がただよう。 ポップスの技法や聴くにあたいするサウンドは、先行者たちがお手つきしている。ヒット曲以外にも山ほど表現技法の鉱山は掘りつくさ…

朝鮮日帝支配の再評価の難しさ

今朝のNHKニュース「韓国 戦前日本人評価のセミナー」を読まれたであろうか。 何のことはない、山川巧の再評価イベントである。山川巧の事績は文化史や民芸に関心がある人なら、一再ならず聞き知っていよう。ニュースにあるような植林のみならず早くから半島…

ツングースカ大爆発の現地映像

1908年のシベリアはツングースカに起きた隕石落下のドキュメンタリー。「小惑星に関するクサグサ」や「シベリア大隕石」で前にも似たような話題を取り上げた。 ヒストリー・チャンネルの編集によるロシアの調査隊の撮影した貴重なフィルムが見れる。広大…

妄想的進化論 継ぐのは誰か?

小松左京の代表作『継ぐのは誰か』のテーマは人類が滅んだ後、その座を継承する種はどこにいるかについてであった。 実際問題、人類が首座を他の種に明け渡す可能性は考えておいてもいい時期であろう!? このまま自然環境が荒らされるままにしておけば、霊…

戦艦大和のノンフィクション(マイライブラリー)

圧倒的な連合軍の戦力に呻吟する沖縄県民へのせめてもの手向けとして、 断末魔の帝国海軍が差し出したは3000人の命と一隻の巨艦でした。 敗戦をひかえて戦略が機能しなくなった末期の帝国において、戦艦大和の特攻とは、そんな意味も帯びていたのであり…

日中韓の文化融合のゆるキャラ:インヤン坊

しょせんは日本は東亜の一国であり、2000年以上中韓と通信(信を通じ)てきたのですから、まあ、同根であり、同好のよしみをもっていて然るべきでしょう。 陰陽のシンボルはお隣り韓国でも国旗に配備されてすが、我が国でも古くから思想的・宗教的な伏線…

今夏最初で最後のビアホール

お探しの店舗のページはありませんでしたぐるなびで店舗を探す 8月の最後の週にようやくビアホールに行く機会があった。 御茶ノ水駅の至近距離。学生街は夏休み。雨模様なので客足も少ない。 昭和レトロなインテリア。客あしらいも手馴れた老舗の風格がある…

Know myself

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幾度も回帰する戦艦大和ノ最期 

帝国海軍のあだ花でありながら、掉尾を飾った巨大戦艦大和の記憶は、たびたび民族のメディアによみがえる。『SpaceBattleShipヤマト』を観て感じたのは、民族のトラウマの自己慰安であろうか。 映画はどちらかというとスポコンもののノリだったが、それでも…

特異点のなかでも特異的な真性特異点

ブログ名からして複素関数論での「特異点」に触れないわけにはいかない。 そんな見当違いな使命感から、特異点の事例を見える化してみます。 Exp(1/z)の名だたる特異点はz=0です。ローラン展開すればわかるように、 この級数から、z→0にて無際…

「エスキモーハンター」記録映画 1949年

イヌイットの生活を今に伝える貴重なる記録映像。カナダの北極海沿岸の一家を描く。イグルーで伝統的な生活に「近い」暮らしぶりをとある一家がみせてくれる。父親の狩りのうでは半端じゃない。アザラシ、海鳥、カリブーを次々に仕留める。 海水に少しでも触…

韓国の一流にしてB級弥勒

弥勒信仰は古代朝鮮における強さの根源になったのだが、その血脈はこの地にみゃくみゃくと生きている。 恩津の弥勒菩薩立像、恩津弥勒を見よ! この18mの立像のB級さには千年もの歴史があるのだ。やはり一度は珍寺ファンとして、表敬訪問したい聖地ではあ…

ハリケーン接近中のUS東海岸の風向

8月27日から28日にかけて、ハリケーン「アイリーン」が米国ワシントン周辺に上陸せんとする。 27日深夜の東側の風向の分布図。 中西部の竜巻の異常発生、酷暑、東海岸の地震の発生とこの度の久々の大西洋岸へのハリケーン上陸とこのところ、まことに異例づく…

ギリシア パトモス島

パトモス島。 風光明媚、この光りあふれる土地で、ヨハネは暗い怒りに満ちた『黙示録』をモノした。ヨハネの黙示録(アポカリプス)はイエス・キリストの教えとは無関係な情念で生まれ落ちた、と言われる。 そのヨハネが啓示を受けた洞窟が残る。洞窟は聖な…

未練がましさの男女差

男女の元カノと元カレへの未練がましさを対比しよう。 それを歌で比較してみるなら、ユーミンとピーカーブーだ。 後者の選曲が恐ろしくマイナーかもしれないはご海容のほどを。 それから、昭和世代の対比研究にしかならないのでご注意を。 ユーミンはもちろ…

華麗なるハチャメチャ映画とバカラック・サウンド

旧作の『カジノロイヤル』は聞きしにまさるハチャメチャ映画であった。監督が5名もいた。 船頭多くして船はマッターホルンに登ったというべきだ。放埒さの頂点に達したのだ。 オーソン・ウェルズ、ウディ・アレン、ピーター・セラーズ、デイヴィッド・ニー…

不遇なる現代音楽作曲家たち

Henryk Górecki、Alfred Schnittke、Alemdar Karamanov、Ida Gotkovsky、Krzystof Pendereckiと何の気なしにWIKIの「近現代音楽の作曲家一覧」の1920〜30年代の作曲家の名を拾い出してみる。 私のかろうじて知っていたのは、最後のペンレツキだけだっ…

ポーランドの暗号解読と数理科学

20世紀前半、とくに1930年代のポーランド数学の勃興は孤絶した歴史現象かどうかを、かつてテーマにした。その特技であった「暗号解読」の伝統についてもどこかで触れた。 ドイツの誇る暗号エニグマ解読には連合国イギリスに非常な貢献をしている。 「コロッ…

日本の美と無常の文化

王侯・貴族・金満家の美がユーラシア大陸系の美だ。均斉・豪快・豪勢な誰でも仰ぎ見るような太陽のような美が大陸の芸術品である。不滅への願いをそこに見出すことができる。 おそらく、そこにはたらく力はバタイユの生命の蕩尽である。あり余るエネルギーを…

Manhattan Skyline

ウレシ懐かし「クスリルンバ」

このようなナンセンスはテレビから姿を消したようだ。

アルカンという音楽家がいた

Charles Valentin Alkan フランスのロマン派。南極か試聴してみたが、ピアノ曲に面目があるようだ。 ショパンと同時期ということだ。 アルカン、覚えておこうっと!

ジョルジュ・リゲティの優れたピアノ・ソロ

現代音楽の巨匠であるリゲティの意欲的なピアノ練習曲、と感じられる。 それも「悪魔の階段」とはね。