2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

日本精神古層の三人の欧州女性研究者

20世紀に我が国は三人の傑出した古層精神の研究者を持った。いずれも女性である。カルメン・ブラッカー女史(英国)、マリ・アンヌ・ブッシイ女史(仏国)、ネリー・ナウマン女史(独国)である。 このお三方は、日本の古代や近代における巫女と山の神(女…

島国に生きる百済のやさしさ文化

飛鳥時代までの渡来人のなかでもその数や質で抜きん出ているのは百済人であろう。ともかくも三国時代の同盟国であり、白村江の戦いで亡国の悲運をたどった百済の民人を多く受け入れたのだ。 仏教文化をいち早く大和朝廷に伝えたのも百済の聖明王だという。そ…

珍名のお寺

「無能寺」はふたつほど実在する。 福島県版 愛知県版

『論語』はインディアンの酋長のことば

偉大なマックス・ウェーバーが『論語』を評して「インディアンの酋長のことばのようだ」といったとか。 我が国の儒者である、中江藤樹や伊藤仁斎、佐藤一斎などがその意味を聞き知ったら、「南蛮の夷」の嘲弄にさぞかし憤慨するであろう。 なおかつ、ことさ…

山海経の「扶桑(ふそう)」について

『山海経』について陶淵明はその詩でこう賛嘆してます。 流觀す山海の圖 俯仰して宇宙を終せば 樂しからずして復た何如 『山海経』は陶淵明の愛読書でもあったそうです。『山海経』は中国最古の地理書です。 自分もまた、この神話的地理書を読んで「扶桑」の…

ゴロツキ隠居のグローバル宣言

隠居なるライフスタイルは中国伝来のものだが、この山島(日本)にやってくるやいなや、ワビサビと萌えを加えて「粋」なものにする。 そのために原点をふりかえる。 中国の隠者像がはじめにある。 これは老荘よりはむしろ『論語』のほうに鮮やかに現れくる。…