2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

反ミリタリズム的戦史愛好の勧め

昨日は泉鏡花を勧めたが、その作品に『海城発電』という軍人の横暴への抗議文学がある。そこに描かれた夜郎自大な皇軍などという偏狭な思考が第二次世界大戦での悲惨な敗北をもたらしたのはいうまでもない。 また、その暴力的な支配欲が南京事件での虐殺とい…

泉鏡花を読みたまえ

すぐれて和的な幻想を美文で堪能したいのなら、泉鏡花に向かってみるべきであろう。 泉鏡花の幻視は古今東西を通じて、もっとも耽美なるものの一つであり、しかも「におふ」ようなほのかな風あいがページの合間に迸る。 自分が知る中では、中島敦と堀辰雄が…

正岡子規の病床

正岡子規は俳句の世界に変革を起こしたこと以上に、その病床文学で顕彰されるべきだと自分などは思う。 それまでは健康で新聞記者として思う存分の行動をとれた人が脊椎カリエスを病んでほとんど寝たきりとなりながら、旺盛な食欲と好奇心を発揮する。 その…

九州における古代国家と指定暴力団

壮大にして顰蹙ものの古代国家に関する学説として、指定暴力団もしくは特定抗争指定暴力団の地理的な縄張りが、卑弥呼時代の古代国家のそれと同じだという仮説をここで取り上げる。 これがその根拠にして、論証ともなる地図であります。赤字は現在も活動中の…

現代詩からの眺め

20世紀前半というのは科学も芸術も沸騰していた。 現代詩で見てみることにする。 現代詩とは20世紀初頭の詩のことだ。 スペイン風邪で亡くなったアポリネールがいた。第一世界大戦の惨禍を生き延びたものの病に倒れたこの詩人の放埒な言語の戯れは未来派を圧…

邪馬台国の位相幾何

魏志倭人伝では少なくともイト国までの地名はほぼ近代の地名と一致している。 ツシマ国(対馬)→イキ国(壱岐)→マツロ国(松浦)→イト国(筑前伊都郡)ところが、その先からわけがわからなくなる。 ナ国(博多界隈?)、フミ国(宇美)、ツマ国と海沿いにた…

中国製造業の本質的弱点

今年、世界最大手のソーラーパネル企業「サンテックパワー」はあえなく破綻した。2年前にはNHKなどでエリート経営と基礎技術への投資などを驚嘆の念を込められて報じられていたのにもかかわらずだ。 多くの識者の一致する中国製造業の本質的弱点は技術革新…

民間伝承の可笑しさと哀れみと

柳田国男の『山の人生』が青空文庫化された。まことに慶賀すべきかな。 その引用が自在になったので、この書のもたらす奇妙な味わいともいうべき感じについて書き記すとしよう。 この書が不思議の事実を集めて、いわゆる山人が原住の種族であるとした初期の…

グリエールのハープ協奏曲

ウクライナの作曲家Gliereによるハープ協奏曲

ヒトラーのケトル

コレって、これですか? ドイツのベストセラーのイメージがなぜ、JCペニーの製品に出現したのだろう?Er ist wieder da: Der Roman発売日: 2012メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 61回この商品を含むブログを見る