2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

特攻隊の心情と浄瑠璃

『永遠の0』で描かれた特攻隊の悲劇は『菅原伝授手習鑑』の四段目「寺子屋の段」の有名な エピソードと共通したものがある。 『菅原伝授手習鑑』では「女房悦べ、悴はお役に立ったぞ」とわが子の身代わりを松王が女房に語るセリフがある。 敵に追われる主人…

ディズニーランドとシュヴァルの理想宮

フランスの郵便配達夫の建築した「シュヴァルの理想宮」とディズニーランド(TDLでもよい)との同質性と差異について考えてみようではないか。「シュヴァルの理想宮」は一人の人間が自分の理想的建築物を地表に現出させようと、たった一人で創り上げた。…

スマホでデータセンター

スマホは小さなコンピュータなんで並列処理できるような相互通信とOSを入れると仮想マシンができるであろう。 捨てられたスマホ10000台でスパコンクラスの性能を提供できるデータセンターを構築できるはずである。安物のSDカードを拾い集めて大型仮想ス…

民俗学の思考的制約

柳田にしても折口信夫にしてもその民俗学が目指す方向は「神と魂の行方」であったと思う。そのいます所を常民からか、古代人から見究めるのが晩年の両氏の行き着いたところであったようだ。 なにしろ太平洋戦争の敗戦という時代に彼らはその晩年を迎えたとい…

やまんば(山姥)と妖婆の系統

ユーラシア大陸には「妖婆」の系統というのがあるらしい。 前にもブログに記したが、ロシア民話では「ヤガー婆さん=ババ・ヤガー」という人喰い老婆の妖怪が登場する。 人骨で作った柵のある小屋に住み、 石臼に乗り、杵で漕いで人を追いかける さながら黒…

足柄山の伝承をめぐる

年初から二日酔いである。よって千鳥足で足柄山の件をまとめてみたい。 東国が大和政権に意識されるのは、日本武尊の伝説からだろうか。『古事記』で足柄峠において日本武尊は山の神の化身と遭遇する。 悉く惡い蝦夷どもを平らげ、また山河の惡い神たちを平…