2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと)は「三国史記」にも出ているのか

歴史時代になっても記紀には得たいの知れない人物が出入りする。 日本書紀の巻六「垂仁天皇」の条に、越(新潟から越前まで)に頭に角が生えた奇体な人物が漂着した。今の敦賀市付近とされる。 崇神天皇の御世に、額に角の生えた人が、ひとつの船に乗って越…

国枝史郎の異世界を行く

伝奇小説作家に分類されるであろう国枝史郎。その小説のなかの空間は幻美的だ。 その代表『神州纐纈城』を手に取るがいい。表題からして異様な香気を放つ。 「しんしゅうこうけつじょう」 この書を紐解けば、瞬時にして戦国の世に没入する。武田信玄公のおわ…

物憂さと儚さの日本的心情ストーリーが語るもの

「ジャパニーズ・スマイル」は日本人の不可解さの象徴だったが、今ではそれも当たり前な国民性となってしまったかのようだ。これについては小泉八雲の濃厚な弁護があるが、これは褒め殺しというものだろう。 夫が死んだことを知らせるとき、若い召使いは、す…

八丈島の民話と本土の共通性

鳥も通わぬ離島とまでいわれる八丈島は東京から290キロほどの距離にある。それほどまで離れていているにもかかわらず、縄文時代の遺跡が残されていて有史以前から本土との交流があったのはビックリである。 その八丈島の民話集(1974年の未来社版)か…

ミカワリもしくはミカエリ婆さんとは何者ぞ!

国民的妖怪作家ともなった水木しげる師の遷化や妖怪ウォッチ人気など妖怪ブームの若い層への浸透&定着とともに大人にとって馴染みのない妖怪も子どもには当たり前になった。 まことに不思議な国ニッポンである。 その代表例というわけでもないが「ミカワリ…

アンベードカルと佐々井秀嶺

インド独立の立役者というとネルーとガンジーが著名だが、もう一人大人物がいる。アンベードカルだ。インド固有の大矛盾の一つであるカースト制の解決を一大目標として一身を捧げた人物だ。 彼自身、不可触賤民出身でありながら、不眠不休の努力で米英で法律…

鍛冶神 南宮大社

美濃の一之宮ということなら南宮大社です。祭神の主格は金山彦命であり、火の神であるとされる。大鳥居は東海道新幹線に面しています。豪壮なものです。 太鼓橋のような石橋はフル寂びていて重厚だ。 社殿は立派ですね〜。周辺の氏子や企業からの寄進が相当…