2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

猿田彦の本貫の社 椿大神

三重県の鈴鹿山地に麓、人里離れた場所に猿田彦大神を祭る神社 椿大神社(つばきおおかみやしろ)がある。 交通不便な土地にある。一時間に一本にも満たない四日市市からの駅前バスで終点にある。だからこそ外来の民に騒がれれることもなく密やかに神秘な気…

平田篤胤の生まれ変わりフィールドワーク 『勝五郎再生記聞』

江戸時代も半ばすぎの1822年、今の東京都日野市の中野村で起きた「生まれ変わり」事件が国学者の平田篤胤の関心をいたく刺激した。 その結果残されたのが『勝五郎再生記聞』というフィールドワークである。フィールドワークとしたのは平田翁が事実を克明に記…

後戸の摩多羅神

中世神話の闇の奥に秘められた、謎の神 摩多羅神(またらしん)を語ろう。畏怖される忿怒神、たたり神、夜叉神である摩多羅神についてのささやかな覚書である。この神は中世には能などの芸能の守護神として立ち現れる。 また、「死者の肝を食う神」とも伝わ…

謎の秦王国

隋書倭国伝はそれなりに史実性が高い正史である。聖徳太子が小野妹子を派遣して「日出ずる処の天子」に始まる国書を差し出した記録は、この書に残っている。 西暦607年とされている。翌年、隋は裴世清を大和朝廷に遣わした。 さて、その経路の記録が謎めいて…