2021-01-01から1年間の記事一覧

とこしえに悪名と汚名を拭えぬカーチス・ルメイとトマス・パワー

この両者は帝国日本の特高などと隔絶した規模で、 彼らこそは、有名虚実のスローガンであるはずの鬼畜米英がほんとうであったことを計らずも証明したのだ。鬼畜米英の象徴といってもいいだろう。 銃後の民間人を狙いうちして焼き殺す、それを戦略と称して国…

万人が万人にとって狼な核武装戦略論

核保有論は核武装しないと自国が守れないと主張する。正確には自国のプライドと縄張りが保てないという銃社会の論理だ。一部アメリカ人の銃器保有主義と同程度な核武装戦略の前提。つまりは敵側は弱みを見せると攻撃し侵略するのが当然であるとする立場だろ…

ドン・キホーテとしての東条英機

理系で反戦主義である自分の好きな東条英機の逸話がある。 数学の学徒たちを動員したオペレーションリサーチを当時の日本でも組織していた。「内閣戦力計算室」だ。 ある日、内閣戦力計算室に東条が登場する。 その日、帝国の大勝, やや有利で勝利, 半々で引…

SNS 都合のいい鏡

アメリカの政治の混迷やワクチンをめぐるあらぬ噂などを見聞きするにつけ、SNSは自分の判断の歪みを修正してくれるというより、増幅するような仕組みなのだと思う。 阿諛追従をもっぱらとする鏡みたいなものだ。 中国のような監視国家はそれをうまく利用して…

木村長戸守重成を貴君は知るや?

大阪市の中心ともいうべき中之島公園に木村重成公のどでかい顕彰碑がある。 豊臣氏の滅亡のいくさであった大阪の陣。いくたりか輩出した豊臣方の忠臣の一人だ。明治時代となって江戸幕府の失墜となり、敵の敵は味方なりとわざわざ再評価されたわけではない。…

知の巨人 立花隆の立ち位置

同時代を生きた知の巨人、立花隆氏が地球上の生命圏から去られた。謹んで瞑目する。氏は唯一無二でありかけがえのない存在であったことは論をまたない。その喪失を惜しむことでは自分も人後に落ちない。 その立ち位置というのは、しかし、この半世紀の日本の…

アニメの愉悦 一過性の不死のビジョン

人には信じられぬことを信じられる時期がある。それは「青春期」だ。世に不可能事なしと感じられる瞬間が誰にでもある。それを一過性の不死体験と逆説的に呼んでもいい。 実のところ、いくつかのコンテンツはその瞬間を再生させる力能がある。それは『涼宮ハ…

涼宮ハルヒはなぜ、了解可能なのか

多くの固定ファンがいる涼宮ハルヒシリーズについて、どうしてそれが成り立つか、つまり、ライトノベル特有の軽薄短小さを乗り越えて、その価値に普遍性が生まれたのはなぜか? 学生時代、とりわけ十代後半は、人生のアルカディアといえる。その高揚した気分…

安全神話はいつかは破られる。

SouthWestエアラインの死亡事故は1994年までゼロだったという記事がある。実際には2018年まではその伝統は守られていた。 サウスウエスト航空1380便エンジン爆発事故が2018年に起きるまでは。Boeing737でのエンジン事故。死者数1名である。 安全神話は、いつ…

ブラック川柳

今週のお題「575」 ゴキブリにコップ取られてもらい水

二人のエンゲルベルト・フンパーディンク

ドイツのクラシック音楽の作曲家としてのエンゲルベルト・フンパーディンクがいる。ドイツ人である。ワグナー派だったそうだが、その『ヘンゼルとグレーテル』は空前のヒットだったそうである。 その顰にならったわけでもないが、同名のポピュラー歌手がエン…

河童の起源 皿の由来はどこに

河童は江戸時代に国民的な妖怪になって、そのイメージも庶民に定着したとされる。 今でも、時々、目撃談があるがほぼ絶滅した妖怪だろう。心のどこかに潜んでいるので再び登場することもあるだろうけど。 河童の正体については諸説あるけれど、かわうそやす…

窮屈な現代人の精神世界

万学の祖アリストテレスが明言してくれているように、人は観照するためにある。それ以外の行動や思考は、多かれ少なかれ他の生物、動物が行っている。人と生まれたからには、テオーリアを究めることが、その最高な本性の活かした方だ。 当時の地中海の動物に…

サンタさんはサタンだよ。

あー、これも子どもたちの信頼を裏切る小説か。それとも読み間違いか? なぞなぞおばけポヨンのなぞなぞあそび〈3〉あくまのサンタ、サタンクロースのまき (くもんの遊びの本シリーズ) メディア: 単行本