2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

都市伝説が示唆する青少年の深層心理

都市伝説というコンセプトが定着してから30年は経過した。その間に集積された怪異群、怖い話や噂話も相当な数と種類になった。 その集大成が『日本現代怪異事典』だろう。この労作をもとに、その社会心理の深層を探ってみよう。 気がつくのは「動物」の化…

朝鮮伝承における蛇の存在感のなさ

朝鮮神話や伝説における「蛇」はほんとうに目立たない。日本の状況と比較するとそれは顕著だと思う。「三輪山伝説」のようなオダマキ型の神話はないのだ。賀茂神社の「謂はゆる丹塗矢は、乙訓の郡の社に坐せる火雷神なり」の背景にも蛇がいる。また、インド…

戦中派の見たるエヴァンゲリオンの特攻魂

戦中派の心持ちになって『新世紀エヴァンゲリオン』を見てみると、戦争末期の学徒動員と特攻隊の姿が二重写しになる。といって、自分は戦後生まれなんだけど。 何が似ているかというと、エヴァの初号機をはじめ、どのエヴァの開発機も戦闘能能力が不安定で未…

神話学者のジョーゼフ・キャンベルのこと

アメリカの代表的神話学者であったジョーゼフ・キャンベルが亡くなったのは1987年。 早いもので、もう、30年も昔のことになった。 キャンベルは一般には『スター・ウォーズ』の原点であるオリジナル・トリロジーに大きな影響を与えた人物として、ジョージ・…

武産合気(たけむすあいき)

合気道の創始者である植芝盛平は卓越した神道家でもあった。合気道の主神を「アメノムラクモクキサムハラ」大神とした。 合気道の極意は、己を宇宙の動きと調和させ、己を宇宙そのもんと一致させることにある 大神に同化させる、帰一和合するのだ。 かくて、…

朝鮮半島から渡来したスサノオ

ほぼ間違いなく、スサノオは出雲神話群の主人公であり、ほぼ確実に朝鮮半島から渡ってきた神である。 『日本書紀』 卷第一 第八段 一書第四に「スサノオは子のイソタケルと新羅に降り曾尸茂梨に居た。スサノオ言うにはこの地に私は居たくない。埴土で船を作…

マッカーサー=昭和天皇の会見

「終戦」から1ヶ月ほどたったある日、すなわち1945年9月27日。 敗戦にあえぐ国民には極秘裏に昭和天皇は私的にGHQのマッカーサー元帥を訪問する。 これが戦後の一区画となる、GHQの間接統治と天皇の人間宣言の布石であった。 この場において何が話し合われた…