2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

古代の日本と朝鮮の架け橋 瓢公

新羅の創設期に登場する謎の人物がいる。瓢公(ここう)である。 この人物は多婆那国(たばなこく)の倭人であるとされる。その地は丹波国もしくは但馬国であるとされる。 多婆那国の当て字と読み方が万葉仮名に似ていることは偶然ではないであろう。 朝鮮三…

自動販売機たちの呼声

自動販売機をクール・ジャパンのネタとすることはできないだろうか? 日本は自動販売機大国である。その種類や数量、それに投入された技術力は半端ではない。 例えばである。 自動販売機の売上は清涼飲料水メーカーにとって生命線である。それゆえにかなりの…

天才ギタリスト伝説 ジャンゴ・ラインハルト

ジャンゴ・ラインハルト Django Reinhardtは1930年台のヨーロッパで名声をほしいままにした。彼の独自の奏法は右手の指の癒着とロマ族の天性に由来するのであろうか。 ジャンゴ・ラインハルトの伝説 音楽に愛されたジプシー・ギタリスト作者: マイケル・ドレ…

イギリスの大宰相

イギリスの大宰相といえば、William Ewart Gladstoneにまず指をおるだろう。 彼は大演説家でもあったが、奇しくもその音声はYoutubeに伝わる。 グラッドストーンの演説集(無料) グラッドストン‐‐政治における使命感作者: 神川信彦,解題:君塚直隆出版社/メ…

「小豆あらい」はなぜ妖怪をしているのか?

小豆あらいなる妖怪ほど酔狂な化け物は少ない。 ひとを驚かすのが何よりも楽しみな妖怪たちの中でも、食べ物を洗うだけのひたむきなヤツだ。 人の通りかかるのを待って、小豆を洗う音をたてる、その一点のみにおのれの全存在を投入しているのだ。 もちろん、…

善知鳥神社

宇頭という地名が愛知県にある。鳥の善知鳥(うとう)から来たのか、能の『善知鳥』に由来するのか? そうかと思うと青森県に善知鳥神社がある。 善を知る鳥なのだそうだ。 長野県塩尻市には善知鳥峠がある。

日本人の思考力のわびしき風景

21世紀日本人の思考力の状況を個人的感想を直裁かつ簡略に要約してみよう。 自然界の法則は現代の日本の言説にも当て嵌まる。 すなわち、重いモノは沈殿し軽いものだけが浮上する。 さらに加えて、長いものややこしいことは疎まれ、短いものが流行ることを追…

甲府の傀儡祭り

山梨県の甲府市小瀬町に残る奇祭、天津司舞(てんつしまい)は傀儡(かいらい)の人形使いを今に伝える貴重な祭りであると考えます。「傀儡戯」と現地の人は呼ぶ。 諏訪神社の祭礼で「オアカラクリの儀」という人形劇の舞台は「お船」という。 人形の大きさ…

龍蛇の末裔

「龍蛇の裔」なる幻惑的なことばが人文科学者の触角にかかるのは石田英一郎の『桃太郎の母』からであろうか。石田はこの論著で原始地母神の民族的連なりを述べようとしていた。 その対象は豊玉姫命と玉依姫の神話である。神武天皇はその血筋となる。 豊玉姫…

空から昭和天皇陵を見てみよう

天智天皇陵に倣ったという昭和天皇の陵を見てみよう。現代的な古墳だ。波乱の生涯といえば、これほど激動の時代の天皇も少なかろう。 大正天皇陵も近くにある。皇后陵もそれぞれにある。平成天皇のものもこの近辺に造営されることになろう。 明治天皇陵は京…

小沢昭一の芸能論のまとめ

小沢昭一といえば、かつての中年御三家であり、芸能研究家でもあった。昭和以来、途絶えた猿回しを復活させたり、社会の片隅にある芸人を丹念に取材したルポは有名であろう。 その講演は独自なものがあった。芸能の本質についての彼のご高説をメモる。芸能の…

オシラサマ祭文

これが人形遊びのアルカイックな姿か。縄文期にまで遡るやもしれぬ東北の伝統。 なんとも物悲しくも神秘的かつ純朴な民間信仰であり、残存することが奇跡的にも感じらられる。 喜田貞吉、柳田国男、ネフスキーや石田英一郎などがその謎に立ち向かっていく。 …