夏休みに祖父母の家を孫であった自分がたずねた時をよく思い出す。明治期の名残とどめた黒い板敷きの台所は薄暗い。よく使うであろう砂糖入れのつまみには埃がうっすらとたまっていたのが目に焼き付いている。掃除を欠かせぬ祖母にはそうした汚れは存在しな…
2023年夏、AmazonPrimeで『金星ロケット発進す』が視聴できる。1960年制作の古い映画だ。それも共産主義華やかりしころの東ドイツとポーランドの合作である。 この作品は自分が子どもの頃に白黒テレビで断片を見たことがある。今回通して観劇して、そのおり…
もう随分と長らくSF小説には刺激を受けてきた。精神的賦活剤としての服用歴は学歴よりも長い。今のかみさんとよりも長い付き合いだ。 ひょんなことから気になったのが、空想科学哲学小説がないことだ。 異星人SF、時間SF、(平行)宇宙もの、戦争SF、カーSF…
しばらく前から、有望な技能として、リベラルアーツではなく、STEMが成長企業が求める技能だということになっていた。サイエンス、テクノロジー、エンジ’一アリング、数学の四分野の頭文字だ。 20世紀の科学技術は大量生産と大量消費社会を築き上げた。…
ノーベル経済学賞受賞者のアルビン・E・ロスの『フー・ゲッツ・ホワット』はそのテーマ(マッチメーキング)についてはとても良い啓蒙書だが、気に入らない文章がいくつかある。 その最たるものは下記の大勢迎合の一文だろうか。 むしろ人気大学は、たしかに…
この五角形を埋め込んだ強正則グラフを加工して、商標化できるだろうか? ja.wikipedia.org グラフ理論 丸善出版 Amazon グラフ理論入門(原書第4版) 作者:ウィルソン R. J. 近代科学社 Amazon
有名人でいえば、哲学者のフィヒテはこの典型であったと聞く
懐かしの幼児的全能感よ! 些細な商品や知識獲得、賞賛などで一気に舞い上がれた幼少年期。 あの感覚を幼児的全能感というならば、その追憶も縮退した幼児的全能感ではある。
信じていた人間に裏切られる失望は大きい。 トロツキーは25年前までは心の英雄だった。レーニンの右腕、赤軍の組織者であり雄弁家、スターリンとの対決、優れた歴史家。枚挙にいとまのない能力と実績。 それもクロンシュタットの虐殺の一事をもって、ただの…
超常現象のビリーバーは山ほど新手の超常現象を生成してくれる。そのなかには超クルクルパーな超常現象論を開陳する人たちもいる。それはそれで興味深くも面白いのだが、やはりそれは人智のフロンティア精神には乏しいのではないかと感じることが多い。 自分…
テイヤール・ド・シャルダンのオメガポイントをローカライズした「ジャパニーズ・オメガポイント」とは何であろうか? それは今西進化論をペッちゃんこにしたビジョンである。 「みんな、集まって、一にいの三で進化すっぺ」 個体が種の境界を突き抜けるので…
いつの間にか巨大迷路になっちゃった! news.yahoo.co.jp
ハエの学名は「ムスカ・ドメスティカ」 この語源がその嫌味な性格を物語る。
子門さんの絶唱は却下されたが、生頼範義さんのポスターは褒められた。 STAR WARS 子門真人 www.youtube.com SFイラストの巨匠。生頼範義!!! www.youtube.com ja.wikipedia.org ja.wikipedia.org
心に残るCMフレーズ www.youtube.com www.youtube.com
そんな虫さんはいるだろうか? ダンゴムシのこころに刺さる行為はなにもないのか? ダンゴムシに心はあるのか 新しい心の科学 (PHPサイエンス・ワールド新書) 作者:森山徹 PHP研究所 Amazon
3月に長崎県を訪れる機会があった。そこでのプチカルチャーショックは椅子の低さだった。中華街のテーブル席の椅子、全国的ホテルチェーンのホテルのレストランの椅子。地元の卓袱料理店のテーブル席の椅子。 その三か所で低い椅子があった。背もたれの高さ…
2023年の2月15日付けのアメリカのニュースをご存じだろうか? おそらくは薬物中毒が原因で前途有為な28歳俳優がホームレス施設で亡くなった。 末期に彼はこう叫んだのではないだろうか? 「神よ、貴方はラリっておられる」 もちろん真の死因の仔細は不明であ…
太平洋戦争の日本の秘密兵器、風船爆弾のオリジンは佐久間象山だったのには、驚いた。幕末の志士の師匠格の象山はペリー来航の際、このような詩を残した。 微臣べつに伐謀の策あり 安んぞ、風船もて聖東に下ることを得ん 彼は洋書で気球の制作法を知っていた…
「パスワード考」は情報論ではありません。どちらかというと人間論です。 パスワードを通じてその担い手の人間を描こうとする果敢な試みです。 IDとペアで出現する秘密の合言葉がパスワードです。いまやそれなしには国民として識別できないこともあります。…
ザ・ファームと呼ばれるコンサル会社の王者。そのトップノッチたちがモノした未来予測がある。2017年刊の『マッキンゼーが予測する未来』が訳本であるが、原著は2015年だ。 ここで、8年後の未来である2023年初頭から、その評価をしてみる。いわ…
女性という生き物は感情とともにあるようだ。 わけても、愛し愛されるというコミュニカシオンはほぼ恒常的にある。 それは肉親であろうが友人であろうが異性であろうが子孫であろうが、共通の通奏低音である。 しかも、それを常時インタラクティブに確認した…
「わたくし、軍事コンサルタントでございますの」 「と申しましても、とてもとても平和を愛する虫も殺せないミリオタが本性ですのよ」 「この業界、とてもとてもすそ野が広おございます」 「わたくし、サイバーセキュリティの方面に特化しておりますの」
罪のない有名な「大言壮語集」を集めた本ないですかね。 ジョージ秋山の『ほらふきどんどん』のノンフィクションヴァージョンのようなものだ。 ドイツ人のうっかりで有名なガレッティ先生の失言集というのはありましたね。 mangapedia.com 象は世界最大の昆…