高倉観音を拝見する

 房総半島の中ほど、木更津市の奥まった山間部に高倉観音、あるいは高蔵寺がある。
ここは坂東三十番札所でもある。周囲にはこれといった観光地がない。あえて言えば、おとなりに上総アカデミアパークなるハイテク研究向けのリサーチパークがある。しかし、この第三セクターは数年前に赤字となり再建中だという。
 それはそれで味わいがあるというものだ。



 開山の由緒書きによれば、用明天皇の御代に巨樹の精霊らしき老翁が修行僧の前に現れて、観音像をまつったのが始まりだそうだ。それゆえに、「藤原鎌足公生誕伝説」があるとしてもそれほど驚くべきことではないのかもしれない。用明天皇聖徳太子の親父さんなので時代設定はオカシクはない。
 なにせ、木更津市鎌足中学校があるのだ。木更津市公認の伝説なのだろう。

 なもので、境内は見どころいっぱいの仏教テーマパークである。
 一巡りするだけで御利益いっぱい「観音浄土巡り」(有料)、和風庭園である「菩提苑」、地方によくある「水子・子育て地蔵尊」、「胎内くぐり 福わ内」はふくろうが二羽見守っている。霊木や象、ピカチュウやカエルなど盛りだくさんである。

 木更津によったら是非とも足を運んでいただきたいオススメスポットである。



山門わきの巨樹のみどりも麗しい。




 喫茶店熊野神社との抱合せである。