江戸深川資料館をゆく

 東京都江東区というとベイサイドの高層マンション群のイメージが強いが、内陸部は江戸時代からの下町であった。
 江戸深川資料館はそんな街中にある小洒落た資料館である。街並みに溶け込んでいて自己主張していないところが粋だ。
 清澄庭園の裏手にあり、どうも昔からの寺町通だった路地に面してある。
入場料を払うとこんな展示が待ち受けている。

江戸時代の江戸文化に詳しい人にはお馴染みの面々の紹介だ。だが、この資料館のメインは階下の等身大展示にある。

屋根の猫に注目されたい。




このへんは埋立地であり水運がひらけていた。漁師が多く深川丼も海産物のどんぶりだった。

 生活の場が細かく再現されている。江戸庶民の暮らしぶりが見て取れるような演出である。うちの祖父母の家の中なつくりが、かなり似たていたことに気がつく。その家は戦前からの建物ではあったが江戸時代のものではない。
しかし、伝統はそれほど根強いものだったのだろう。

館の周辺の街路の点景を添えておこう。

 街並みはそれ江戸期とまではいかないが、過去の印象を偲ばせるには十分に配慮された落ち着いた風情を漂わせている。住民と行政の努力は評価されてもいいだろう。
 最後の時計塔は清澄公園のものだ。

江戸東京の路地―身体感覚で探る場の魅力

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