かつての紀伊國屋書店の売れ筋

 紀伊國屋書店の宣伝チラシ。何年前のものだか。70年代だろうか。
当時の刊行物の格式の高さを感じさせるなあ。

 実存主義が人気を保ち、数学が憧れの知識であり、西洋が神話や文学、芸術の発信源であった頃だ。ボーヴォワールとかコリン・ウィルソンとかね。
 若い女性は生き方を自分なりに模索し、経営は科学と経営者に考えられていたのだろうか。自分で考える、そして、自分できめる、そういう風潮があったのだろう。他人をさほど参照しないような内部規範というものが、今日よりパワーがあったのかも。
 現在とはあまりに異なる知的な風景だ。お年寄りも含め、当時はみんな若かったのだなあ。