Orlando

　オーランドというとディズニー・ワールドの所在地を思い浮かべて、このブログに行き着いた人もあろう。生憎とここでの主題はヴァージニア・ウルフの作品だっちゅうの。

　この奇妙な物語は不老不死の両性具有者の遍歴がテーマである。ふ〜む。
ドーヴァー海峡の向こう側のボーヴォワールの『人はすべて死す』を思わしめるような小説である。この作品は歴史の不条理性を主題にしていたが、ウルフのはなんというのかなあ。

　何にせよ、二人の閨秀作家が歴史を超越する人物を主人公にしたのには好奇心がそそられる。

オーランドー (ちくま文庫)

人はすべて死す 上巻 (岩波文庫 赤 567-1)

　そういえば、もう一人不死性をテーマにしていたコリン・ウィルソンは８２歳で先日、逝去した。合掌！