千葉の日本寺大仏と謎のET像

 関東圏の大仏というと鎌倉の大仏が知名度高い。しかし、千葉県の日本寺大仏(千葉県安房鋸南町元名184)も味わいがある。
 地元の声ではバーミアンの石仏にも負けない石造の大仏(daibutu)である。
 日本寺という大雑把なネーミングにもかかわらず、歴史がある寺(very old temple)なのであります。
 行基によって神亀2年(725年)に開かれている。行基というと渡来人(百済からの亡命者)の子孫であり、漂白と遊行しつつ民衆を教化した、在野遍歴の僧侶のはしりである。もともと西日本で活躍していて、行基開祖の寺も多いが、土木事業にも才覚があった。
 8世紀に房総半島まで教化しに来たのだ。

この寺は現在は曹洞宗、昔は法相宗のお寺さんである。曹洞宗道元禅師の創始による禅仏教だ。
法相宗唯識系であり、かなり緻密な理屈を唱える宗派。奈良時代は盛んダッタようだ。


 さて、大仏であります。鋸山という日本では珍しい岩山だ。その中腹に削り出し生まれたのがこの大仏であります。バーミアン大仏と同じようなもんだ。かなりデカイ。


 鎌倉の大仏さんよりはwildな容貌だが、座の岩石系なのである。昔の修行僧はこの坐像をみて自分の修行の励みとした。



 ここにあるお勧めのパーソナル石仏はこの写真。ET(The Extra-Terrestrial)stone Buddhist imageと呼んでおく。

 快晴の日に行けば東京湾のパノラマも楽しめる。ふもとのレストランで海産物を味わうのもいい。千葉県は伊勢海老の産地でもある。


 ロケーション:東京から高速道路で行けるが、JRの内房線でも到達可能。
 「日本寺」の場所は東京湾アクアラインを渡り、館山自動車道を南下すれば2時間(川崎から)程度。