豊川稲荷の異空間

 五月晴れの土曜日、日本三大稲荷の一つ、豊川稲荷に詣でた。稲荷信仰では神の使い役に狐がなる。狛犬はおらず、狐が境内いたるところに鎮座する。場所は愛知県だ。
 神仏習合のなごりでお寺のたたずまいの本堂や各種のお堂がところ狭しと並ぶ。その奥に、狐塚なるものがある。


 これだけ赤いべべをつけたお狐さまが集合している場所はないだろう。この赤は朱というべきだろう。そういえば、外国人旅行客に一番人気の伏見稲荷には、朱塗りの鳥居の集積が異様な景観を生み出していた。
朱は特別な色彩であり続けた。縄文人から受け継がれている彼岸の色彩だ。
狐をモチーフにしたBABYMETALなるアイドルグループがある。「キツネ様の黙示録」で始まるのだが、稲荷信仰との重なり具合が気になるのは自分だけだろうか?

 ところで、四国では狐ではなく、狸が幅を利かせている。稲荷信仰は四国ではどうなっているのだろうか?
 ウドンの狐と狸のように共存しているのであろうか?
不思議な信仰の光景ではあります。


稲荷信仰 (はなわ新書52)

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古代の朱 (ちくま学芸文庫)

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BABYMETAL