平安時代の歌謡である催馬楽(さいばら)の一つ、「阿知女作法(あちめのわざ)」を紹介しようと思います。
紹介といっても内容を書き写すだけで意味を伝えることは自分にはできません。というのも国文学者のお歴々が、「意味不明」と匙を投げているからであります。
本方 あちめ おおおお 末方 おけ
末方 あちめ おおおお 本方 おけ
本方 取合 おおお 本方 おけ
「あちめ」は平安時代にも意味不明だったろうと小西甚一が投げ出している。
「おけ」は掛け合いの一種か。
もう少し詳しく小西甚一の解説を転記すると
本方と末方とで「あちめ、おおおお」「おけ、あちめ、おおおお」と唱和する一区切りをさす。これらの語を発声することにより、神の降臨をよろこぴ、庭燎のあたりに
神聖な気をひろがらせるのが目的らしい。
現代に生きる人でもある日本人はこのような1000年前の歌詞もどうにかこうにか、理解可能である。こうなると唱和を実践して神の降臨を試すしかないのかも。
阿知女とは安曇磯良(あずみいそら)のことであり、海人系の安曇族の祭りの神降ろしの歌とする説もある。
われこそは古代の歌謡の心がわかるという向きには、是非そのココロを現代人に伝えうるようにしていただきたいと所望いたします。
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