相州三ノ宮 比比多神社

 三ノ宮巡りをしているわけではないけれど、地元の一宮=寒川神社、二之宮=川勾神社へお参りしたこともあり、三ノ宮である比比多(ひひた)神社への参詣を遂行した。

 伊勢原市の北側にこの社は鎮座する。だが伊勢原市自体は名もない一地方都市でしかない。大山詣の最寄り駅ではあるが、小田急線の駅としてはかなり地味。駅前やそれにつらなる商店街もシャッター通りではないが気息奄々の状態。竜神通りというのは雨降らせの大山に因んだネーミングなのであろう。


 比比多神社はそこから車で20分ほどの距離にある。東名高速道路の北側である。入り口もちょっとわかりづらい。
 その外界から切り離された感があり、かえって、それもよろしい。



 神社は聖域らしくきれいに掃き清められていた。御祭神は「神吾田鹿葦津姫命 ( かんあたかあしつひめのみこと ) 」
 地元では子安の神=子易明神 (こやすみょうじん) とも呼ばれているようだ。神武天皇の時代の創建といい、式内社である。古社であるのは間違いない。背後には下谷戸縄文遺跡がある。
しかしながら、なぜ「比比多」というのかは不明だ。

 21世紀から取り残された感がある建物と環境は古社の風格にふさわしい。金ピカ的な寒川神社よりは神のすみかというか、地元の氏神の存在感をより深く感じられる。