「燃料電池車や電気自動車が炭素フリー」
これは世の中に蔓延る誤解の一つである。エコな大衆車というのはエンジニアの夢である。
だが、もうそろそろ、個車(個人所有向け)の大衆車がエコになるという幻想は捨て、クルマ(四輪)の用途を大量輸送向け(バスやトラック)か、緊急用に限定するべきなのであろう。
くるまのエネルギー源となる水素や電気を生み出すときのエネルギー源は、火力発電が半分以上であるというのが実情であろう。とくに燃料電池車のための水素の燃料化はエネルギーが二段三段がまえで消費される。
水素を生成する時とっそれを燃料化する時である。
そして、もとより、火力発電はカーボン発生の元凶である。
それでなくとも、原料から部材が作成される時、車体や内装、電装品を製作する時、現地から輸送される時にカーボンは生まれる。
再生エネルギーで一部はまかなわれるようになろうが、太陽光発電・風力発電・潮汐発電...とどれも(今のところ)非効率的で環境負荷が無視できない再生可能エネルギー源であるというのが、大方の評判である。
オバマ政権の施策に影響したこの話題の書の発想も、もはや現実に対する処方箋としては時代遅れになっている。世の中の移り変わりは早い。
- 作者: トーマス・フリードマン,伏見威蕃
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/06/19
- メディア: 単行本
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