ネットユーザの行動変容

 大仰な題だがすでに看板負けするのは必至だ。
 ネットユーザの情報活動が多動性を示すのは、言わずと知れたことだろう。それがサーフィンと揶揄されるのは波乗りのごとく、うち寄せ来る異なる情報に戯れるからだ。しかも、その理解は上澄みをすくうような軽快さを本領とする。

 これが多動症的になるのは必然的だ。じっくり時間をかけて読み込むなどというのはWebにはそぐわない行動だ。
 Webコンテンツが読書のようであるべきとは、誰も規定していないのだから。口コミ、囁き、日記、罵詈讒謗に畏まりかえった嘯きとニュースやデータベース言説のミクスチャーが時相を超えて立ち現れる、そういう混沌なのだ。
 そんなコンテンツで沈着冷静な読者となりうるロールプレイは持続しないのだから。