ハイデガー、パスカル、そしてウィトゲンシュタイン

 なんの三題噺かというと、相互にあまり共通性のなさげな三哲人だが、いずれも日本人好みの思想を開陳していることを指摘したい。

 時代も国も民族も異なる三人は極東の地、日本では21世紀の今に至るまで研究の灯が絶えることがない。

何故なのかの回答に直球勝負で答えるのは難しい。

 一つの示唆として、三者とも虚無スレスレの価値観を表明していた、その感性が日本の無常観にマッチしていたからではないかと思うのだ。