一人ぼっちから派生した「ぼっち」は社会現象になっているのだけれど、もとは「法師」から来たものだ。
法師は文字通り「法(のり)を伝える師匠」であり、仏教由来の用語であろう。しかし、ダイダラボッチやすたすた坊主など巨人や妖怪などや賤民の軽蔑語まで幅広い適用がなされ、次第に本来の意味が忘れ去られたのであろう。
喜田貞吉の『俗法師考』や柳田翁の『毛坊主考』が軽蔑の方の由来を説いている。それはともかく、現代人の「ぼっち」は孤独のあり方を指示する流行語である。
随分と遠くに言葉は流されていくものだと感慨にふけるのだ。
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