日本のサーカス団

 今や日本のサーカス団は一極集中となったようだ。
 一昔前、木下大サーカスキグレサーカス、カキヌマ大サーカスが自分の知るサーカスすべて。
 このうち、キグレサーカス、カキヌマ大サーカスは既になく。木下大サーカスだけが繁栄しているという。それを伝えるのは「日経トップリーダー」2013年10月号。100年企業というシリーズの記事で報道された。

 アニマルライツ運動とか、他のショービジネスとの競合とかで、サーカス団は厳しい試練にさらされ、ひところは60あった団もいまや「木下大サーカス」だけだ。
 この団は国際的な評価も高いということで〜健闘を期待したいのであるが、昔懐かしい、薄暗いテント小屋で「ゆよ〜ん」的な雰囲気の見世物小屋的なサーカスが懐かしい。


 中原中也の『山羊の歌』から

サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ

頭倒(さか)さに手を垂れて
汚れた木綿の屋根のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

それの近くの白い灯が
安値(やす)いリボンと息を吐き

観客様はみな鰯
咽喉(のんど)が鳴ります牡蠣殻(かきがら)と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

木下大サーカス

キグレサーカス

キグレNewサーカス

 かつては古き徒弟制か人身売買かの温床かと言われもした。

サーカスの歴史―見世物小屋から近代サーカスヘ (1977年)

サーカスの歴史―見世物小屋から近代サーカスヘ (1977年)

 古き良き時代のサーカス団inアメリカの代表的映画「地上最大のショウ」