橋下市長の発言は地雷原に踏み込んでしまって軽率なものだったけれども、どうもマスコミ(とくに新聞)の報道は可笑しいものが多いように感じられた。
しょせん、マスコミなんぞは偏差なしの報道はできないと知りつつも、最近読んだ半藤一利の『昭和史』連作を想起した。
半藤一利の太平洋戦争の発生シナリオでは、軍部についで無責任な組織が新聞・雑誌である。
とくに新聞は無責任な煽りによって、ただでさえ流されやすい指導層をさらに意思決定を無力化を促進させたのだ。
戦前から続く文藝春秋社出身のこの作家が、そこまで書くかという感じだ。
メディアに伏在するバイアスはそう簡単に払拭できるものではないのだ。
- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: 文庫
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