古鏡vsマンホール

 例えば、三角縁神獣鏡とマンホールの文様にはどのような類似性があるだろうか?
 古鏡の文様には世界の意味付けが象徴化されていた。聖なる力による統治という理念が具象化したものといえる。
 邪馬台国に中国の魏は「三角縁神獣鏡」を送り届けたと魏志倭人伝にある。西日本の古墳にはこの三角縁神獣鏡を副葬品とするところが多い。邪馬台国はその「複製」を同盟国もしくは支配圏の首長に贈ったようである。
 そんな意味をもつ古鏡は、マンホールと比較されても迷惑なだけかもしれない。

 マンホール文様も水利の統治を形象化していると見なせる。力のシンボルは今や抽象化されていて宗教性はなくなっている。それでも、統治力のシンボルであり続けている。
 しかも単なる鉄蓋に何故にかくも精妙な文様を刻み付けるのかという課題が残る。
両方、円を象ることにおいて、共通だ。
 無秩序性への秩序の優越を円にこめたと考えられるだろう。

 このサイトのようにマンホール文様と自治体のガバナンスを考えている人々も多い。
https://sites.google.com/site/machiyomi/tetsubuta

三角縁神獣鏡

三角縁神獣鏡

古鏡

古鏡

路上の芸術―マンホールの考察、およびその蓋の鑑賞

路上の芸術―マンホールの考察、およびその蓋の鑑賞