核戦争の危機に揺れていた20世紀中頃、哲学者バートランド・ラッセルと物理学者アルバート・アインシュタインが中心になって、『ラッセル・アインシュタイン宣言』が起草、発表された。1955年のことである。
その中に名を連ねた科学者はこうだ。
マックス・ボルン、ブリッジマン、インフェルト、
ジョリオ・キュリー、ミュラー、ライナス・ポーリング、セシル・パウエル、ロットブラット、湯川秀樹
令名ある科学者のリストに湯川秀樹の名があるのは誇らしい。当時は研究一筋だった湯川は、迷った末に署名をしたらしい。彼の後半生は平和運動にも向けられた。
それにつけても、ラッセルとアインシュタイン級の人物が、現在の人類に残っているであろうか?
あれから50年。このような人物を生み出せないほど、われわれは、どんどん小さくなっているのではないか。
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