出口王仁三郎の日本

 出口王仁三郎の予言ぐるいを織田作之助が書き残している。1945年8月20日に日本がひっくり返るような大事件がおきおるぞと裁判官に発言した記事を織田作之助はその言葉が気になってしょうがなかったと戦争末期に書いた。
 歴史は8月15日に終戦となったことを告げるが、ここでは大本教の信念の一つを参照したい。
 日本が世界の縮小版という奇妙な信念のことである。日本で起きたことは世界で起きる。世界で起きたことは日本で起きる。
 実はおおよその宗教では、世界中心は聖なる場所が比定される。エルサレムやローマは世界地図の中央に描かれていた。
 大本教の信仰はいま少し違う。日本は人類社会の先行モデルであると言いたいらしい。

 今年に入ってから豪雪、豪雨騒ぎ、猛暑や異常低温などが、狭い国土で小刻みに発生している。これは世界でも繰り返されるのだろうか?
 こうしたメソスケールでの気候変動は、南北東西に弧状に広がる列島でそれなりに地球の縮小版となえそうな気もしないではない。
 「日本は世界のシミュレーター」であるとは、自分のかつての発言だ。
少子高齢化で世界の先端を行き、豪雨か日照りまでが起きるのだから、それはそれでひな形といえなくもない。