インドの独立に貢献した順番は、ガンディ>ネルー>ビハリ・ボースであると私は思います。
ボースの貢献は「インド国民軍」を通じての実践です。インパール作戦敗退とボースの死が、インド人民の愛国心に火をつけたのだと思います。
第二次大戦後、インド国民軍の幹部がイギリスの見せしめ裁判にかけられた時にインド人民は抗議運動を開始します。それに便乗するかたちで国民会議派が独立にこぎつけるのです。
ネルーは近代国家指向が明確でした。一流の国家にすべく彼は独立後のインドの舵取りをします。それが、今日のインド経済の興隆になったのでしょう。ですが、それは長期的には失敗を招くこととなるでしょう。
最終的には「反近代」を貫こうとしていたガンディーが、真の賢者だったということになるでしょう。
その象徴は糸車です。インドを統一し、そして農村を救うことがガンディーの一番の願いでした。近代経済システムはその解にはならないのを彼は知っていたのです。
近代化は農民を犠牲にしてゆかざるをえない。それを回避して真のヒンディー共同体を生み出すための活動は各農村の地産地消でした。
- 作者: 長崎暢子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/04/05
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