意味プーチン大統領の無策の戦争

 ロシアのウクライナへの大規模な侵入は3つの無謀さと無策がある。

1)同盟国中国への裏切り

 強力な同盟国である中国のメンツをつぶした。なにしろ冬季パラリンピック開催中なのだ。また、中国とウクライナの両国の関係は良好であったという。

 強力な後ろ盾国家の理解がないまま全面戦争に突入したのは、いかにも愚策である。

 

2)「敵を知り己を知らば百戦危うからず」

 ロシアはウクライナの戦力とロシアの戦力を見誤った。数日間でウクライナを降伏せしめていれば、そして、ウクライナ政府が自壊していれば、先進国は経済制裁する余裕もなく、世界の世論もこれほどアンチ・プーチンとはならなかったであろう。

 孫子の兵法ならずとも戦争の基本を無視した暴挙だった。

 

3)イエスマンだらけのプーチン政権。独裁政権はやがては政治的理性を喪失し、権力維持と国家戦略を同一視するようになる。硬直して結論ありの政策と戦略会議は権力集中した組織に起きる病理だ。

 要するに、1)も2)もすべてインテリジェンスと判断力の低下の結果でしかない。

 

 現時点でウクライナに勝利してプーチンの要求を飲ませても、あるいはウクライナ戦に敗退しても、待つのは国家的孤立と経済的壊滅であろう。

 出口戦略がない状態にある独裁政権の逃げ場はないように思える。望ましいのはプーチン政権の自国内勢力による打倒だ。避けたいのは追い詰められたプーチン政権の核使用だ。なにしろMAD(相互確証破壊)の最終兵器としてDead Handを保持運用しているのだ。

 

ja.wikipedia.org

 

en.wikipedia.org